工事のきっかけ
目黒区洗足のお客様より、マンションで発生した雨漏り調査・修理のご依頼を承りました。
雨漏りが発生しているのは2階の窓回りとのことでしたが、これまで何度か修理をされているものの浸水が止まらないとの事でした。
こうした雨漏りの修理・再発を繰り返してしまっている場合、雨漏りの原因がしっかりと特定されていないケースがほとんどです。
赤外線カメラによる調査の結果、外壁材同士の合わさり部に位置する横目地から浸水が生じている事が分かりました。
今回は、シーリング打ち替え工事を施工させていただき、最後に散水試験で浸水の有無を調査いたしました。
浸水が止まっている事が確認できたことで、お客様にもご安心いただくことが出来ました!
こちらは、2階のお部屋で発生した雨漏りの様子です。
画像では分かりにくいですが、内壁と天井部の隙間には雨漏りによって生じた雨染みが発生しています。
雨漏り被害と言えば水がしたたり落ちてくる被害に注目しがちですが、浸水は住宅構造部の腐食やカビの発生原因となるため放置はおすすめできません!
また、今回のケースでは窓付近にエアコンが設置されています。
漏電により火災が発生してしまうリスクもゼロではありませんので、やはり早期に対応する事が大切です!
続いて、外壁面の調査をさせていただきますが、マンションの外壁は非常に広範囲に及びます。
そこで迅速に調査をするためにも、今回は
赤外線カメラを使用して調査をさせていただきました。
こちらは、外壁面を赤外線カメラで撮影した画像です。
上から見ていきますと、ある境界を境に温度が低く(青色)描写されているのが分かります。
この青色に描写されている範囲は壁内の浸水の兆候を示しており、その境界線には外壁の横目地があります。
つまり、今回の雨漏り被害の原因は外壁材同士の合わさり部である、
横目地から発生している可能性が高い事が分かりました!
シーリングは雨水の浸水を防ぐ役割を担っていますが、特に紫外線の影響を受け続ける事で劣化が進行してしまいます。
外壁目地に打ち込まれているシーリングを近くで確認させていただきますと、劣化によって剥離・ひび割れが生じていました。
今回の浸水原因は、目地に施されたシーリングの劣化で間違いありません!
お客様へ調査結果をご報告した上、
「シーリング打ち替え工事」による雨漏り修理を施工させていただく事となりました!
まずは、既存のシーリング材を撤去していきます。
元のシーリングの上に新しいシーリングを重ねる「増し打ち」という工法もありますが、この方法は耐久性に期待できません。
劣化したシーリング材をしっかりと取り除いた上で新たなシーリングに打ち替える事で、耐久性に優れた仕上がりとなります。
続いて、目地周辺に養生を行った上でプライマーの塗布を進めていきます。
プライマーとは、シーリングと目地の密着度を向上させる接着剤のような役割をもつ部材です。
刷毛を使用して目地部分にしっかりと塗布する事で、シーリングの耐久性を向上させます!
プライマーの塗布完了後、シーリングを打ち込んでいきます。
今回は、シーリング材の中でも耐久性に優れたオート化学工業「オートンイクシード」を使用させていただきました。
一般的に外壁に使用されるシーリング材の耐用年数は約10年程度と言われていますが、オートンイクシードの耐用年数は約20年以上です!
長期的に浸水リスクを抑えられる点が評価され、多くの現場で採用されています。
こちらが、シーリング打ち込み後に均し作業が行われた横目地です。
無事、シーリング打ち替え工事が完了しました!
ただし、雨漏りの発生が確認できていないため、まだ安心できる状態ではありません。
そこで、最後に散水試験による雨漏りの発生確認をさせていただきました。
散水試験とは浸水が疑われる箇所にホースで水をかけることで、雨漏りの発生状況を確認する方法です。
新しいシーリングが打ち込まれた横目地に向かい、ダイレクトに水を掛けていきます!
こちらが、散水試験後に確認した赤外線カメラの画像です。
施工前に撮影した画像とは違い、目地を中心に温度変化がありません。
雨漏りが発生しない事が確認されたことで、お客様にも大変ご安心いただくことが出来ました。
今回の様なマンションで発生した浸水被害では、赤外線カメラを使用した調査が非常に有効です。
建物の規模が大きいマンションや工場・倉庫などで発生した雨漏り調査も、ぜひ「雨漏り専門赤外線・非破壊検査.com」にお任せください!
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