雨漏り診断・調査方法を徹底解説！よくある浸水原因や失敗しない業者選びのポイント

「最近、天井にシミが…」「壁紙が浮いてきた気がする…」

そんなちょっとした変化に気づいたときこそ、早期の“雨漏り診断・調査”が重要です！
雨漏りは発見が遅れるほど被害が広がりやすく、建物の構造材の劣化やシロアリ被害、さらには住んでいる方の健康被害にも繋がる恐れがあります。

この記事では、よくある雨漏り原因をはじめ、プロが行う雨漏り診断・調査の方法について詳しくご紹介いたします。
信頼できる施工業者選びのポイントや、注意したい悪徳業者についての情報についても解説いたしますのでぜひご覧ください！

雨漏りはなぜ起こる？｜よくある原因とは

雨漏りは、複数の要因が絡み合って起こる住宅のトラブルです。
天井の雨染みなど明らかな症状は気づきやすいものの、縦材内部の目に見えない部分でじわじわ進行する場合も少なくありません。

はじめに、雨漏りの原因について詳しくご紹介いたします！

雨漏りの原因は「屋根」とは限らない！

雨漏りと聞くと「屋根が傷んでいるのでは？」と真っ先に疑う方も多いかもしれません。
しかし実際には、雨水の侵入経路は屋根だけに限りません。

屋根以外の場所からの浸水も非常に多く、むしろ見落とされがちな箇所が原因となっているケースも少なくありません。
ベランダや外壁など、思わぬ場所から浸水している可能性もあります。

大前提として、雨漏りの原因は「建物の上から下まで」あらゆる部分に存在していると認識しておく事が大切です。

施工不良・経年劣化・自然災害…3つの雨漏り原因

雨漏りの原因を大きく分類すると、「施工不良」「経年劣化」「自然災害」の3つが挙げられます。

①施工不良

まず、「施工不良」が原因の場合、新築あるいはリフォーム後すぐに症状が現れることが多いです。
屋根材の納まりが悪い、防水シートの重ねが不十分、シーリングの打ち忘れなど、施工中の小さなミスが雨漏りの引き金となります。

ただし、新築後10年の間はそうした「瑕疵による住宅トラブル」が保証される可能性があります。
そのため、まずは工事を行った施工業者へ相談してみましょう。

②経年劣化

雨漏り被害の中でも特に多いのが、「経年劣化」による浸水です。
新築時は問題がなくても、屋根材や外壁、防水シーリングなどは年月とともに劣化が進みます。

紫外線や風雨、寒暖差の影響を日々受けることでひび割れや隙間が生じ、そこから雨水が侵入してしまいます。
築10年以上の住宅では特に劣化が目立ち始めるため、定期的な点検とメンテナンスが大切です。

③自然災害

台風や大雪、強風、地震などの影響で建物が損傷し、それが原因で雨漏りが発生してしまうこともあります。
とくに経年劣化が進んだ部材は破損しやすく、被害が広がりやすい傾向にあります。

ただし、近年は異常気象による強烈な天災も増えており、新品同様の建材であっても油断できません。
また、自然災害による被害であれば、火災保険で修繕費用が補償されるケースもあるため、状況に応じて確認しておくと安心です。

見逃せない！よくある4つの雨漏り原因箇所

それでは、実際に雨漏りが発生しやすい具体的な箇所をいくつかご紹介します。
以下の4つは、特に発生しやすい雨漏りの原因です！

屋根の経年劣化

築年数が経過した屋根は、屋根材だけでなくその下にある防水紙や野地板といった下地材も劣化が進んでいきます。

特に防水紙は屋根内部への雨水の侵入を防ぐ重要な役割を担っており、破れや穴あきがあると防水性も著しく低下してしまいます。
屋根材のズレやひび割れといった以上と重なることで、雨漏りが発生するリスクが一気に高まります。

ベランダやバルコニーの防水層の劣化

ベランダに施された防水層の劣化は、よくある浸水原因の一つです。
ひび割れや剥離症状によって生じた隙間から、雨水が浸水する可能性があります。

また、排水口の詰まりにも注意が必要で、滞留した雨水は防水層の劣化を促進させる原因となります。

外壁に施されたシーリングの劣化

窯業系サイディングやＡＬＣ外壁の目地、窓サッシ回りに施されたシーリングは劣化は進行する事でひび割れや肉痩せを生じさせます。
そうして出来た隙間は、雨水が浸水してしまうリスクとなります。

シーリングの寿命は約10程度と言われていますので、定期的なチェックが欠かせません！

天窓（トップライト）の劣化

天窓（トップライト）は採光性に優れた設備ですが、雨漏りリスクが高い部位でもあります。
特に開閉式のタイプではパッキンの劣化やシーリング不良により隙間が生じやすく、そこから雨水が侵入してしまう事があります。

また、天窓の寿命は約20年程度と言われていますが、寿命に近づく程雨漏りを引き起こしやすくなります。
こちらもしっかりとメンテナンスを行っていきましょう。

このように、雨漏りは目に見えない場所から静かに進行することが多く、気づいた時には被害が大きくなっていることもあります。
気になる箇所があれば、早めに専門業者へ相談されることをおすすめします。

雨漏りの診断・調査方法について

従来、雨漏り診断・調査の基本とされていたのは「目視調査」でした。
しかし、近年の住宅は構造がより複雑化しており、目視だけで浸水の原因を正確に突き止めることは難しくなっています。

そのため、現在では「散水試験」や「赤外線サーモグラフィカメラ」を用いた診断・調査が広く行われるようになりました。
これらの方法は、雨漏りの専門的な診断・調査方法として非常に効果的です！

それでは、プロの施工業者が行う雨漏り診断方法について、その特徴やメリット・デメリットをご紹介いたします。

目視調査のメリット・デメリット

目視調査の方法	雨漏り調査の基本であり、作業員が目視によって浸水箇所の調査を行う
メリット	特別な調査道具を必要としない
デメリット	状況によって原因の特定が難しいケースが多い

雨漏り調査における「目視調査」とは、屋根や外壁、天井裏などの目に見える範囲を直接確認し、劣化や破損、雨染みなどの異常から雨漏りの原因を推測する調査方法です。
特別な調査道具を必要としない点がメリットであり、特に症状が明確な場合や外観から明らかな破損が確認できる場合には目視のみの調査で十分な場合もあります。

ただし、あくまで「見える範囲での確認」となるため、壁や天井の内部、屋根材の下などに隠れた不具合まで特定することは困難です。
建物の構造が複雑な場合や症状が軽微な場合、原因の特定が難しいケースも多いと言えます。

そのような場合、目視調査はあくまで初期段階の調査として行い、必要に応じて他の診断方法と組み合わせる必要があります。

散水試験のメリット・デメリット

散水試験による調査方法	浸水が疑われる箇所に水を掛けることで雨漏りを再現する
メリット	調査精度が高く浸水原因をピンポイントで特定可能
デメリット	建物への負担や調査時間

散水試験とは実際に水をかけて雨漏りの再現を行い、どこから雨水が侵入しているのかを確認する調査方法です。
浸水が疑わしい箇所にホースなどで水を一定時間かけ、室内側に水が入り込むかを観察することで原因箇所を比較的正確に突き止めることができます。

この方法の大きなメリットは、「実際の雨漏り被害」を再現することでその原因を直接確認できる点にあります。
問題箇所をピンポイントで把握できるため、無駄な工事を防ぐことにもつながります。

一方、散水は一定時間必要であり、雨漏りの発生を確認するまで時間が掛る事がデメリットと言えます。
また、雨漏りを疑似的に発生させるため、建物へ少なからず負担が掛かることも注意が必要です！

赤外線サーモグラフィカメラのメリット・デメリット

赤外線サーモグラフィカメラによる調査方法	表面温度を把握する事で内部の浸水状況を特定する
メリット	非破壊でスピーディな調査が可能
デメリット	使用材質や天候によって調査が適さないケースがある

赤外線サーモグラフィカメラは天井や壁の表面温度のわずかな違いを「色の変化」として映し出す装置です。
雨水の侵入経路や含水箇所は周囲と比較して温度が低くなる傾向にあるため、内部の浸水状況を視覚的に確認することができます。

最大のメリットは、建物を壊さずに内部の状態を把握できる「非破壊調査」であること。
建物にダメージを与えることなく調査できるため、復旧工事に掛かる費用の負担を増やす事もありません。

広い範囲を一度に短時間でチェックできるため、大型建造物における雨漏り調査もスムーズに行う事が可能です。

ただし、調査結果が天候の影響を受けやすく、調査日の気温や天気には注意する必要があります。
また、タイルや金属、コンクリートなど温度変化が表面温度が変化しにくい素材のため、調査箇所にそれらが使用されている場合には不向きです。

信頼できる雨漏り業者の選び方

どの様な雨漏り被害でも、解決の第一歩となるのが業者選びです。

しかし、特に初めてお住まいの修理を依頼するケースでは、「どのような業者が信頼できるか分からない...」と相談を躊躇されてしまう方も多いと思います。
業者選定の難しさから、修理を後回しにされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、ここでは信頼できる業者選びのポイントや相見積の重要性、雨漏り修理における悪徳業者についてご紹介いたします。

信頼できる施工業者のポイント

それではまずはじめに、信頼できる施工業者を選定する上でチェックするべきポイントについてご紹介いたします。

①専門的な雨漏り調査方法に対応している

まず、初めにチェックしておきたいのが専門的な調査方法に対応しているかどうかです。
前述の「赤外線サーモグラフィカメラ」や「散水試験」は雨漏り調査において非常に効果的ですが、全ての業者が対応している訳ではありません！

もちろん、対応していればよいという訳ではありませんが、

・出来るだけ早く雨漏りを解決したい！
・原因不明の雨漏りをどうにかしたい！
・雨漏り修理と再発を繰り返してしまっている...

といった状況では、調査方法の種類も非常に重要です。
信頼できる業者かどうかを見極める上では、「どこまで専門的な調査に対応しているか」もチェックしておきましょう。

②調査・施工実績の豊富さ

雨漏りの原因調査や最適な工事方法のご提案は、専門的な技術・経験が必要不可欠です。

多くの施工業者は、これまでの事例をＨＰで公開しています。
まずは、これまでの調査・施工事例をチェックしてみましょう。

特に、現在お困りの雨漏り症状と内容が似ている事例は要チェックです！

③現地調査を丁寧に行ってくれるか

雨漏り被害を解決する上で、非常に重要となるのが原因の特定です。

そのため、信頼できる業者はまず「現地調査」を丁寧に行います。
建物の構造や劣化状況をしっかり確認し、浸水原因を特定した上で最適な修理方法を提案してくれます。

反対に、調査もせずにすぐに契約を迫るような業者は要注意です！
少しでも対応に疑問を感じたら、ご依頼されるのは控えましょう。

④調査結果や見積もり内容を”見える化”してくれる

雨漏りの原因は複雑になることも多く、建築業界では複雑な専門用語も多い傾向にあります。
そ
のため、現在の状況をどれ程分かりやすく説明してくれるかも注目したいポイントです。
分からない事があれば、何でも質問してみましょう！

また、見積書に関しても同様で、工事の内約がしっかりと書かれているかもポイントです。
「工事一式」などの様に、不明瞭な見積もりを作成してくる様な業者は、信頼できません！

複数の業者を比較！相見積りの活用もおすすめ

業者選びをする上では、複数の業者から見積りを取る「相見積り（あいみつもり）」を活用することもおすすめです。
料金や提案内容を比較することで相場感が分かりやすくなり、不当に高い見積りを避けることができます。

ただし、安さだけで決めるのではなく、「内容・説明の分かりやすさ・対応の誠実さ」なども含めて総合的に比較検討することがポイントです。
各社の説明や対応の丁寧さを見ることで、信頼できる業者かどうかも判断しやすくなります！

注意！修理業者選びで注意したい「悪徳業者」

修理業者を選ぶ際には、悪徳業者にも注意が必要です。

例えば、「今すぐ修理しないと大変なことになりますよ！」と不安をあおり、十分な説明もなく契約を急がせるケースがあります。
また、最近では「無料点検」と称して訪問し、実際には必要のない工事を勧める手口も増えています。

少しでも「おかしいな？」と感じた場合は、その場で即決せず、きっぱり断ることが大切です。

「一刻も早く雨漏りを直したい」という気持ちは当然ですが、焦って契約してしまうと、かえって余計なトラブルや費用が発生することもあります。
安心して任せられる信頼できる業者に依頼することが、雨漏り解決への一番の近道です。

まとめ

今回は、雨漏りの発生原因をはじめ、雨漏り診断・調査方法を中心に解説させていただきました。
散水試験や赤外線サーモグラフィカメラによる専門的な調査方法はそれぞれにメリットがあり、原因のピンポイントな特定に非常に効果的です！

また、雨漏り修理を依頼する業者選びでは、対応可能な調査方法や過去の施工実績、現地調査を丁寧にしてくれるかどうかなどをチェックしましょう。

「雨漏り専門赤外線調査.com」では、建物の様々な場所で発生した雨漏りの調査・修理の実績を豊富に持っております。
一般的な戸建て住宅はもちろん、工場・倉庫など大型建造物で発生した雨漏り被害もにつきましてもぜひお気軽にご相談ください！